豆名月(まめめいげつ)

古来日本では「中秋の名月」のお月見をした場合には「十三夜の名月」も鑑賞しないと、災いが来るとされていました。そのことを「片月見(かたつきみ)」と言います。「十三夜の名月」とは旧暦の9月13日の月のことであり、「後(のち)の月」とも、「豆名月」あるいは「栗名月」とも呼ばれています。
なお太陽暦では、2019年について言うと、10月11日となります。

中秋の名月と十三夜の名月

「中秋の名月」とは、そもそも中国から伝わった習慣であり、旧暦の8月15日の満月を見ながら作物の豊作を感謝するもので、その時に丁度収穫時期を迎える「さといも」をお供えすることから「芋名月」とも呼ばれています。
「十三夜の名月」とは日本固有の習慣であり、「中秋の名月」に次いで美しいとされる旧暦の9月13日の月を見ながら今年の豊作を感謝するとともに来年の豊穣を占うものです。中秋の名月の次の十三夜の月であることから「後の月」と呼ばれたり、その時に収穫時期を迎える「栗」や「豆」をお供えすることから「栗名月」とも「豆名月」とも呼ばれます。また、ここに言う「豆」とは「枝豆」のことです。

鮮度が大事な「枝豆」

実は「枝豆」は「大豆」に成長していく過程で収穫した「完熟前の大豆」ものです。そのため、「大豆」は豆類に分類されるのですが「枝豆」は鮮度の劣化がとても速いため野菜類に分類されます。
「枝豆」は収穫後の呼吸量が他の野菜に比較して大きいため、特に「うま味」のもととなる糖分やアミノ酸が時間の経過とともに含有量が減少していくのです。

豆類と野菜類のハイブリッド栄養食物「枝豆」

「枝豆」は「未熟な大豆」でもあることから、豆類と野菜類双方の栄養を併せ持つ稀有な野菜と言えるでしょう。

「畑のお肉」と言われタンパク質がバランスよく豊富な「大豆」はアミノ酸スコアが100なのですが、「枝豆」もタンパク質を豊富に含んでいます。そのため、かつて仏教が盛んな頃に、肉や魚を摂取しなかった人々にとっては貴重なタンパク質の補給源でもありました。
また、「大豆」に含まれる抗酸化栄養素であるイソフラボンも含んでおり、美容・アンチエイジングにも効果が見込まれます。
その一方、「大豆」には含まれていないビタミンA,ビタミンCを含んでいるほか、野菜では比較的含有量の少ないビタミンB1やビタミンB2を多く含んでいます。

「枝豆」の旬と価格

現代における「枝豆」の旬は太陽暦の6月から9月とされています。実際に平成28年から3年間の東京都大田市場の「枝豆」の入荷量と価格推移について見てみました。
実際には5月から10月まで市場に出回っていることが見て取れます。

データ参照元:東京都中央卸売市場―市場統計情報
http://www.shijou-tokei.metro.tokyo.jp/

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