野菜の価値「機能性(栄養価)」について考える(その2)

野菜の価値「機能性(栄養価)」について考える(その1)では量より質へと題して、厚生労働省の野菜摂取量目標の350g/日達成に関する様々な問題を解決するためには高栄養価野菜を摂取することが一つの方法であるとしましたが、その理由について見ていきましょう、また、栄養価は鮮度とも密接な関係がありますので、その点についても見ていきたいと思います。

なぜ350g/日なのか?

厚生労働省は2000年に「健康日本21(21世紀における国民健康づくり運動)」を策定し、21世紀の日本のすべての国民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会とするために健康寿命の延伸にむけてのいくつかの目標を掲げています。
野菜摂取量目標350g/日はその中の一つの目標として示されています。
そして、350g/日の根拠は以下の通りです。

1.カリウム・食物繊維・抗酸化ビタミンなどは循環器疾患やがんの予防に効果があると期待できる。

2.これらの栄養素は通常の食事を通じて摂取するのが望ましい。

3.かつ、これらの栄養素は野菜からの摂取量が実際に多い

4.これらの栄養素を適量摂取するために必要となる野菜量を逆算すると野菜350g~400gがふさわしい。
(1995~1997年の国民栄養調査で、20歳以上の男女30,000人余の食品摂取データに基づき算出。)

4では必要となる野菜量を逆算していますので、高栄養価野菜であればより効果的にカリウム・食物繊維・抗酸化ビタミンを摂取することができますので、350gよりも少ない量で目標を達成できることとなります。
やはり厚生労働省の真意は、量を摂ることではなく、特に野菜から摂取されるカリウム・食物繊維・ビタミンCなどの栄養価を摂取することを目標としていることがわかります。




引用参照:健康日本21(厚生労働省ホームページ)
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/pdf/b1.pdf

新鮮野菜は高栄養価

「産地直送」「朝どれ野菜」など、特に葉野菜において鮮度を重視したアピール・フレーズがあります。確かに野菜の鮮度は「おいしさ(食感)」などに影響しているように思われます。

野菜は収穫後も呼吸をしており、呼吸により水分・糖・ビタミンCなどの成分が消耗され鮮度が落ちていきます。時間が経過すればするほど、また、保存温度が高ければ高いほど呼吸量が増えるために、より鮮度が劣化します。
そのため、鮮度は野菜自身の栄養価と密接な関係があります。

各野菜毎のビタミンC含有量が保存時間・保存温度でどの程度の変動があるのか、店頭購入時点を100としてそれぞれの残存量を示すと下記の通りとなります。
新鮮さに追加対価を払うことは、機能性(栄養価)に対する評価の一貫ともいえるでしょう。
なお下記データを見ると、鮮度の良い野菜を購入することも大事ですが、購入後いつ食べるかにも気を遣う必要があることがわかります。


参照データ:調理のためのベーシックデータ(女子栄養大学出版部) 
グラフはベジバリュー編集部にて作成。

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