野菜の価値「おいしさ」について考える(その2)

野菜の価値「おいしさ」について考えるでは、「おいしさ」は個々人が脳で感じるものであり、「食味」、「食環境要因」、「外部要因」、「心理的要因」、「生理的要因」の要因があるために絶対的なものではないこと、
そのうちの「食味」とは人間の五感で感じるもので、「味」+「見た目」+「香り」+「食感」+「咀嚼(そしゃく)音」であることを見てきました。
今回は「食味」を伝えるために米の分野で行われている「食味ランキング」について見ていくことで、食べ物の価値の伝え方について考えていきたいと思います。

誰がやっているの?

「米の食味ランキング」一般財団法人である日本穀物検定協会が昭和46年から毎年実施しており、最終評価結果を「特A」、「A」、「A’」、「B」、「B’」とランキングし発表しているものです。
当協会は、もともとは穀物等の円滑な流通を目的として設立された団体ですが、現在はそれ以外にも様々な活動を行っており、特に「食味ランキング」は良質な米作りの推進と消費拡大を目指して始められたものです。

全国の全ての米をランキング評価しているの?

全国的規模の代表的な産地品種、道府県が奨励する品種で一定規模の作付け面積をもつ等の基準により選抜された米を対象としており、全ての田んぼの全ての米ではありません。
なお、平成28年は141産地品種、平成29年は151産地品種が対象となっています。

ランキング試験の内容はどうなっているの?

複数の「コシヒカリ」のブレンド米を基準とし、同等と思われるものを「A’」とする相対評価結果となります。
当協会により選抜された20名の食味エキスパートが「外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価」の6項目について官能評価テストを実施し、特に総合評価結果に基づきランキングします。
この試験では「味の基本五味(※)」について一つずつ評価するのではなく、味全体の評価をすることとしています。
(※)味の基本五味:「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」

なお、平成28年、29年の各ランキングの産地品種数は
「特A」:44 → 43 
「A」 :79 → 76
「A’」 :18 → 32
[B」、「B’」は過去2年ともそれぞれ 0 となっています。
全ての産地品種がすべて標準米以上というのは生産者・供給者にとっては耳障りが良いのかもしれませんが、より分かりやすい評価とするためには標準米の種類を変えることで「B」、「B’」の米がある方が良いのではないかと思います。
さもないと、区別がつきかねてしまい差別性が薄れてしまいます
その場合に、例え「B]、「B’」であっても、「おいしさ」の一要素の「食味」だけの評価に過ぎず、「おいしさ」は個々の消費者が都度都度感じるものなのですから。

消費者に伝わりやすいランキング表示

現在の表示形式である「特A」、「A」、「A’」、「B」、「B’」は消費者が購入する場合に非常にわかりやすい点は評価できるのではないでしょうか?
現代は消費者自らが店頭を回り、自ら手に取って、しかも時間をかけず購入するというセルフサービス方式が主流であり、じっくりと商品説明を読んだり店舗スタッフに聞いて購入することが大変減っています。
その点、わかりやすいランキング表示結果は今の時代にマッチしていると思います。
青果物でも「安全・安心」、「味」、「機能性(栄養価)」の高低、あるいは優劣を消費者に伝える場合に、米のように端的に伝わる表示形式が必要ではないでしょうか?

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