野菜の価値「安全・安心」について考える

野菜の価値について考えるでは消費者が購入する際に求めている判断基準の一つに「安全・安心」がありました。そこで、今回は「安全・安心」について考えていきたいと思います。「安全・安心」は語呂も良いために各々の意味の違いを見落としがちですが、それらは異なったものです。

科学的根拠に基づく「安全」

「食の安全」とは、食べた人間に対して害を及ぼす物質が含まれないこと、あるいは含まれていても許容範囲であることを専門家が調査・試験を行い評価するもので、あくまでも科学的根拠に基づくものです。
例え安全とされた食べ物であっても、食べる(吸収される)量が多すぎたり、個々人の体質や体力の状況によっては害を及ぼすことがあるため、絶対的なものではありません。
そのため、国などは食の安全にかかわるリスク分析を行うこととしています。
1.リスク評価
健康に対して害を及ぼす物質を食べることで、どのくらいの確率でどの程度の悪影響が起きるのかを科学的に評価すること。
2.リスク管理
実態調査等によりリスクの程度を把握し、リスクを減らすための方策を検討・実施すること。
3.リスクコミュニケーション
食品事業者・消費者などの関係者と常に情報・意見交換を行うこと。

個々人の主観に基づく「安心」

「食の安全」が担保されるように国や食品提供者の行動が信頼できるという心理的な判断に基づくものです。
そのため安全に関する十分な情報提供と、それを消費者が理解するという双方の行為が必要です。
とは言え、あまりにも情報量が多いのも困りものですが。

特に安心については、現在では流通の発展により生産地と消費地が離れているため、私たちは見えないところで作られた青果物を多々購入しています。それも不安を引き起こす要因となっています。
特に国産が好まれる理由としては、鮮度などの要因もあるでしょうが、この不安が特に顕著だからだと考えられます。
その点については以下の4項目の「見える化」がなされれば、不安を和らげることができるのではないでしょうか?
・誰が(Who)
・どこで(Where)
・どのように(how)生産し、
・誰が(Who)流通に寄与した

昨今の「生産者の顔が見える野菜」として店頭に並ぶ青果物は誰が(Who)・どこで(Where)作ったのかがわかりますし、GAP(Good Agricultural Practice)や有機JAS認証などの各認証はどのように(how)生産したかがわかります。
更には大手スーパーなどのPrivate Brand野菜や契約栽培による仕入れ野菜は誰が(Who)・どこで(Where)生産し、誰が(Who)流通に寄与したかがわかるものです。
このような販売をしているところでは、コモディティ青果よりも高価格で取引されており、消費者はその対価を支払っても良いと考えていることが窺い知れます。

IT技術の発達した今ではブロックチェーンなどの技術を使って様々な取引履歴管理が可能となっており、問題が起きた時の食のトレーサビリティのためこれらの情報を保有している小売店もあるようです。
今後これらの情報が消費者からも参照可能となれば、消費者はより一層の安心感をもって商品を購入することができ、また、購入商品が気に入った場合に問い合わせ・再購入することが可能となります。
ひいては埋没してしまった生産者農家の技術・思いを個別評価することが可能にもなります。

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