健康・長寿おきなわ復活プラン

長野県に長寿県No1の地位を奪取された沖縄県、現在は県を挙げて長寿県への復活に奮闘しています。長野県では、脳卒中などの死亡率が多く脳血管疾患が大きな課題であったことから、食生活において実践したことは「減塩」と「野菜たっぷり」がキーワードでしたが、その取り組み自体、他県の人々にも非常に参考となるものがいくつもありました。今回は、沖縄県の取り組みを見ていきましょう。また、実際に見てみると、沖縄の児童については長野県と同じキーワードが必要そうでした。

沖縄県の掲げた目標:2040年までに男女とも平均寿命日本一

1985年に男女ともに平均寿命1位であり、1995年には超高齢者の比率も高かったこともあり世界長寿地域宣言をした沖縄県ですが、2010年には平均寿命で男性が30位、女性が3位となってしまいました。そこで沖縄県では2014年度から2022年度の期間で「健康おきなわ21(第2次)~健康・長寿おきなわ復活プラン~」を推進しています。

沖縄県の主な課題とその原因について

<死因について>

①がん・心疾患・脳血管疾患などの生活習慣病が死因の50%であること。

②働き盛りと言われる20-64歳で亡くなる人が多く、65歳以上の平均寿命は他府県と比較しても長いにもかかわらず、県全体では平均寿命を低下させていること。

③COPD死亡率が男女とも全国一高いこと。(2011年人口動態統計)
※COPD:慢性閉そく性肺疾患のことであり、長期の喫煙が主な原因の肺の炎症性疾患のこと。

<各種統計結果について>

①メタボリック該当者・予備軍が全国一高いこと。(2010年厚生労働省調査結果)

②野菜摂取量が男女とも全国レベルでも下位にあること。(2006年~2010年国民健康・栄養調査)
男性:45位(266g)、女性:44位(249g)

復活プランの三つの重点目標

①がん検診・特定検診による早期発見・早期治療
・がん・生活習慣病予防のために生活習慣の見直しを実践すること。
・特に、がんに予防のために生活習慣で実践すべきことは日本人のためのがん予防法を参考とすること。

②肥満率の減少・生活習慣病による死亡率の減少
・「野菜たっぷり」、「脂肪控えめ」、「1日3食、バランスのとれた食事」を実践すること。
・日頃の生活で、更に10分(1,000歩)歩くことを実践すること。

③生活習慣病リスクを高める飲酒者の減少
※生活習慣病リスクを高める飲酒:1日あたり純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上。
純アルコール量20gは缶ビール500ml 1本分
(以上、国の健康日本21(第2次)より)

合言葉は「チャーガンジューおきなわ」

「チャーガンジュー」とは沖縄のことばで「いつまでも元気」という意味です。その中では、無理なく、楽しい健康づくりのための9つの行動指針が謳われており、県民全員に行き渡るようにしています。
1.ちゃんと朝食 あぶら控えめ おいしいごはん
2.1日1回 体重測定
3.がんばりすぎず適度な運動 今より10分(1000歩)多く歩こう!
4.じゅうぶんな休養 ストレスと上手に付き合おう ひとりで悩まず相談を
5.うれしいね 禁煙・分煙で あなたも私も快適に!
6.おくちの健康 3点セット 歯ブラシ・フッ素・フロス
7.きゅうかんび(休肝日)をつくろう お酒はほどほどに 未成年や妊婦は飲みません・飲ませません
8.なかま・家族で行こう!健康診断・がん検診
9.大きな「わ」(輪) みんなで支える「健康・長寿」
2016年現在、厚生労働省「国民健康・栄養調査」の結果によれば、野菜摂取量については男性は39位(273g)、女性は25位(268g)とそれぞれ復活の兆しが見えます。

食育授業:「食育スタディ」

2017年6月から琉球大学と那覇市教育委員会が那覇市内の小学校20校を対象に食育授業を開始しました。沖縄の児童を対象とした調査から、野菜摂取量が少なく、また塩分の摂取量が多いことが判明したため、1年間にわたり家庭と学校で食育を行い、健康的な食事を摂取するかどうかを検証するものです。そこでは、食塩過剰カルシウム不足食物繊維不足ビタミン不足など、野菜の摂取量とともにその摂取方法が中心にとりあげられます。
20歳以上を対象とする食塩一日平均摂取量では沖縄県は男女とも全国で最少量となっていますので、「食育」の大切さが改めて見直されるきっかけとなるのではないでしょうか?

平均寿命2015年調査結果

2017年12月に発表された厚生労働省の調査結果によると、沖縄県の平均寿命は男性が0.87歳、女性が0.42歳それぞれ伸びましたが、都道府県ランキングでは男性が30位から36位に、女性が3位から7位へと後退しています。
なお、男性1位は滋賀県(2010年:2位)が、そして女性1位は長野県(2010年:1位)となっています。これからも引き続き注目していきたいと思います。

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