見てみた野菜の価格:「にんじん」の値動きは株式の6倍

皆さんはたくさんの日本人(数)に食べられている野菜は何だかご存知ですか?2015年8月に厚生労働省が発表した結果によれば「にんじん」だそうです。「にんじん」はカロチン・ビタミンCそしてビタミンEの抗酸化栄養素ACEを含む食材です。
今回は、各都市における小売価格の値動きの激しい都市がどこかを見てみました。消費者としては安定した価格で通常購入できれば安心ですし、生産者である農家さんも安定した価格で販売できれば農業経営もやりやすくなります。しかし、調査した結果では「にんじん」の価格は株式と比べてもかなり値動きが激しいことがわかりました。

値動きの激しさを見る

2015年1月から2017年8月までの約80都市の「にんじん」の価格データをもとに、今月の価格が前月価格の何%動いたか(変化率)を見てみました。以下のグラフは、八王子市と鹿児島市についてその結果を変化率帯でグラフ化したものです。値動きが激しいのは八王子市になります。両グラフとも5%刻みで変化率帯を設定していますが、鹿児島市は上下20%の変化を最大とし、0%-5%の範囲に対象サンプル数30のうち10が収まっています。一方、八王子市は-45%~75%の変化があり、かつ、様々な変化率帯にサンプルがばらついてプロットされています。

このような値動きの激しさを表す指標として標準偏差というものがあり、今回の調査結果では、いづれの都市も価格変化率の平均が2%程度で同様であったこともあり、「標準偏差が大きい方が値動きが激しい」と言えます。なお、実際に標準偏差を計算すると八王子市が27%、鹿児島市が10%となりました。


値動きの激しい都市は?

以下のグラフは約80都市における小売価格の変化率の標準偏差を図示したもであり、八王子市・浦安市・東大阪市が「大きな」標準偏差となっており過去3年間については値動きの激しい都市であったことがわかります。一方、盛岡市は極端に標準偏差が小さく価格が安定していましたが、その他にも鹿児島市・神戸市・大阪市・高松市そして広島市も比較的落ち着いて価格推移していたと言えそうです。大阪市・東大阪市と隣り合っている都市でも価格の変動の大小については両極端になっていたことがわかります。

データ参照元: 総務省統計局 小売物価統計調査
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/OtherList.do?bid=000000680001&cycode=1

株より激しい「にんじん」の値動き

生産者である農家さんの手に渡る金額の基準となるのは市場価格ですので、取引量の多い東京市場の2017/8月~9月の日次の市場価格について見てみます。値動きがある市場の商品と言えば株式がありますので、同じく2017/8月~9月の日次の日経平均株価と比較をしてみました。その結果、「にんじん」の価格変化率の標準偏差は6%(平均は0.5%)、日経平均のそれは1%(平均は0.0%)となり、「にんじん」の市場価格には非常に大きな価格変動性が認められます。この日々の価格変動リスクが、農家さんの安定経営を阻む一つの原因にもなっているのではないかと思われます。


データ参照元: 農林水産省 青果物卸売市場調査 青果物市況情報
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/OtherList.do?bid=000000680001&cycode=1

 

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