見てみた野菜の価格:「ほうれん草」 小売価格_都市別比較

 

今までは市場価格を中心として見てきましたが、今回は実際に消費者が購入する際の「ほうれん草」の小売価格について見てみました。
東京都区部・名古屋市・大阪市、そして長野市の小売価格と全国80都市の平均小売価格を比較してみました。また、全国80都市について見てみると、「旬」の時期でも相対的に「高い」あるいは「安い」価格で店頭に並んでいる都市があることや、「端境期」でも比較的「安い」価格で購入ができる都市があることがわかり、都市の中でも「ばらつき」があることがわかりました。

東京・大阪・愛知・長野 vs 全国平均

全国平均の小売価格と3大都市の東京都区部、名古屋市、大阪市そして2016年野菜摂取量最多県である長野県内の長野市の過去の3年間のデータを比較しました。その結果、東京都区部・長野市が概して全国平均を下回っているのに対し、名古屋市・大阪市が全国平均を上回っていることがわかりました。
なお、愛知県・大阪府は2016年野菜摂取量最少都道府県にランクされています。

 

都市の中でも「ばらつき」のある小売価格

過去3年間の80都市の「ほうれん草」の小売価格を見てみました。「旬」の時期に比べ、「端境期」にはより価格のばらつきがあることがわかりました。



「旬」:1,2,5,11,12月(2015年,2016年)と1,2,5月(2017年)の小売平均価格
「端境期」:7,8,9月(2015,2016年)と7,8月(2017年)の小売平均価格

データ参照元: 総務省統計局 小売物価統計調査
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/OtherList.do?bid=000000680001&cycode=1

「旬」「端境期」を問わず、佐倉市・横須賀市では全国の中でも「ほうれん草」が安い価格で手に入れられることがわかりました。一方、「旬」の時期には札幌市・旭川市が、「端境期」には北九州市・宮崎市が高い価格で「ほうれん草」が店頭に並んでいることがわかりました。
なお、2016年の全国の「ほうれん草」収穫量のトップ5は千葉・埼玉・群馬・茨城・宮崎県となっています。「端境期」とはいえ北九州市・宮崎市の小売価格が高いのは何故なのでしょう?

データ参照元: 農林水産省  農林水産統計 平成29年8月29日公表
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_yasai/attach/pdf/index-18.pdf

市場価格の違いが一因

2016年・2017年のデータを基に、東京大田市場と福岡市中央市場・北九州市中央市場の入荷量と市場価格を見てみると、すでに市場価格の差が見られ、その差が小売価格に反映されていることが一因と考えられます。
九州の両市場を合わせても大田市場の2~3割程度の入荷量となっており、価格についてもかなりの乖離があることが以下のグラフでもわかります。大消費地である関東近郊を抱える大田市場ですが、入荷量については非常に大きな差があるんですね。

データ参照元: 農林水産省
平成28年青果物卸売市場調査(旬別結果)品目別・産地別(市場別)
http://www.maff.go.jp/j/tokei/syohi/shunbetu/h28_hinmoku_santi_sizyo.html
平成29年青果物卸売市場調査(旬別結果)品目別・産地別(市場別)
http://www.maff.go.jp/j/tokei/syohi/shunbetu/h29_hinmoku_santi_sizyo.html

 

見てみた野菜の価格:小売価格は市場価格の「倍」(後編)

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