管理栄養士が見た:長寿の県No.1 【長野県の食事】 (前編)

現在、長野県が近年長寿県と言われるようになったことをご存じでしょうか。

長野県は平均寿命、老人医療費、高齢者の就業率、様々な指標からみて全国的に健康を誇れる位置にあり、平成22年には男女ともに平均寿命が日本一となりました。
脳卒中などの死亡率が多く脳血管疾患が大きな課題となっていましたが、どうして平均寿命を延ばすことができたのでしょうか。長野県の健康長寿を支えた食生活、食の取り組みについて少し述べてみます。

長野県の県は高原の冷涼な気候と風土を生かし、様々な野菜や果物、きのこが栽培されています。そのため、県民平均の野菜摂取量は全国民の平均摂取量が高い傾向にありました。
しかし長野県は海に面していないこと、冬の寒さはとても厳しいことが特徴で、食物を保存するため収穫した野菜はお漬物に、栽培が盛んだった大豆は味噌や醤油にされ、そのような調味料やお漬物は昔からよく食べられていた食材で現代でも長野県に伝わる食文化の1つでもあります。
県民健康・栄養調査によるとH25年の長野県の20歳以上の「食塩摂取量」の平均値は男性11.2g、女性9.5gと全国平均値を上回っていました。現在の食塩の摂取目標量は男性8g女性7gですが長野県はその値を超えた食塩を摂取している人は約9割に及んでいます。お漬物、味噌、醤油などの濃い味の料理が多い食文化が過剰の食塩摂取につながり死因の要因でもあった脳血管疾患に大きく関わっていたと考えられていました。
しかし近年ではH19年からの食塩摂取量は徐々に減少し10年間で約1gの減塩に成功していました。

塩分摂取量が減少した背景とは

その背景には長野県栄養士会が行政と関連団体が一丸となって“健康長寿県長野”の実現に向けて熱心に活動を行ってきたことが大きく起因しているといえます。

≪具体的な取り組み≫
①信州の食を育む環境づくり
信州の食を育む県民大会、地域食育フォーラム、食育ボランティア活動の支援や地元の「食」を広く発信するために情報発信にも力を入れています。
日本最大のレシピサービスの料理検索サイト、クックパットでは「クックパット長野公式キッチン」を開設し、「おいしい信州ふーど」や健康づくり応援レシピなどおいしくて健康的な信州の食材を使ったレシピ、ソムリエ考案のレシピ、学校給食の献立レシピなど家庭でも取り入れやすいサービスを提供しています。

②子供たちへの食育
子どもたちは未来を担う大切な存在です。子供たちが元気に成長するために特に重要な時期を過ごす、学校、保育園、幼稚園では家庭、地域と連携しながら発達段階に応じた食育に取り組んでいます。「学校給食フェア」では食育の生きた教材ともいわれる学校給食を子供たちだけでなく地域の方々により広めるために地元飲食店等と連携して学校給食のメニューを提供しています。

管理栄養士が見た:長寿の県No.1 【長野県の食事】 (後編)

 

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