食材の価格:栄養価という価格決定要因(その5)

前回記事:食材の価格:栄養価という価格決定要因(その4)

保険制度が危機的状況にある今、自分たちの健康は自身で守る必要がありそうです。私たちの死因の60%が生活習慣病との報告があります。そこで、私たちは生活習慣の見直し、特に私たちの体を作っている食生活の改善が必要となります。厚生労働省は野菜の摂取量の目標を1日350gとしていますが、私たちの1日平均野菜摂取量は270gと80%程度となっています。近年長寿県No1の長野県は、県をあげての活動を行っており2016年の県別野菜摂取量は男女とも全国トップとなっていますが、それでも男性の摂取量は目標値の350gを超えているものの、女性は達成できていませんし、2位の福島県以降は男女とも目標値に至っていません。これからは、量より質(栄養価)が野菜の「価値」として再認識されるのではないでしょうか?そして、栄養価の高低が野菜価格に反映されるようになるかもしれません。

自身の責任で健康維持・促進を図る

今でも健康を損なうと経済的・体力的・精神的にも多大な負担がかかるのに、今後は更なる担が強いられる可能性が非常に高い状況下、やはり健康であることは何事にも代えられません。では、私たちが健康でいるためにどのようなことが議論されているのでしょうか?

1.死因の60%を占める生活習慣病

高血圧糖尿病などの生活習慣病は死因の約60%を占めており、医科診療医療費の約30%が生活習慣病に充てられています。また、多数の人々が健康に対するリスクとして「生活習慣病を引き起こす生活習慣」をあげています。
生活習慣病は普段の生活でも大きなウェイトを占める食生活の改善で対応することができます。食生活の見直しで健康な生活を手に入れ、医療費負担を抑制することができるのです。ひいては、私たちが今後覚悟しておかなければならなかった各種負担を減らすことができるのです。

画像参照元:
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/14/backdata/1-2-2-02.html
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/14/backdata/1-2-1-20.html

2.食生活の改善

昨今の私たちの栄養摂取量のバランスの崩れが指摘されています。野菜・果物・魚介類の摂取量が相対的に低下している一方で動物性脂肪を含む肉類の摂取量が相対的に増加しています。野菜・果実・魚介類そして肉類はそれぞれ私たちにとって必要な栄養素を含んでいますので、それぞれをバランスよく摂取する必要があります。そのような中、特に野菜に至っては成人の1日目標摂取量350gに対して80%程度しか摂取していないことが取り上げられています。

以下、厚生労働省の平成28年国民健康・栄養調査結果のデータによるものです。


画像参照元:
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou_5.pdf

また、野菜の摂取量については地域差も大きいようで、野菜の1日平均摂取量のそれぞれ多い県・少ない県について2016年時点でそれぞれ上位6都道府県は以下の通りとなっています。

データ取得元:
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou_5.pdf

野菜の栄養価を意識して摂取する食生活

厚生労働省白書では野菜摂取のために、プラス1皿野菜をなどの心がけを呼び掛けています。とはいえ、現状の食生活を急に変えるのは難しく、また毎回の食事で更なる一皿を追加するのも過度の満腹状態となってしまうためにそれも困難である場合、他に良い方法はないのでしょうか?
その場合の一つの答えが、野菜の摂取量ではなく、”栄養価”に着目して摂取すればよいのではないでしょうか?もちろん、その際に”おいしい”野菜であればなおさらです。
特に、健康に対しお金をだしても良いと考えながら実際に支出していない人々には是非とも検討して頂きたい方法です。

画像参照元:
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/14/backdata/1-2-2-25.html

野菜の栄養価情報

私たちが普段の生活で買い物をする際、店頭では通常一品目一種類の青果が並んでいることが多く、かつ、見た目以外の表示内容については産地と価格であることが通常です。そのため、その時期の平均的な栄養価を持つ青果なのか高(低)栄養価野菜なのかの判断基準が全ての青果について与えられているわけではありません。これでは食生活について量から質(栄養価)への転換を図ろうにも図れません。

 

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