6大栄養素【ビタミン】

ビタミンとは「ヒトの正常な成長や健康の維持に関わる生体成分の1つで、ヒトの体内で合成できない、あるいは必要量を合成できない微量有機化合物」と定義されており、カテゴリーは大きく2つに分けて、油に溶けやすい脂溶性ビタミンと、水に溶けやすい水溶性ビタミンがあります。今回はそれぞれのカテゴリー別にその効能に触れていきます。

<脂溶性ビタミン>
脂溶性ビタミンは生体の機能を維持する働きがありビタミン Aをはじめビタミン D、ビタミン E、ビタミン Kの4種類があります。

(1) ビタミン A :網膜細胞の保護作用や視細胞における光刺激反応に重要な物質で欠乏すると夜盲症になることもあります。また皮膚の栄養にも関与しています。ビタミンAには、動物性食品に含まれるレチノールと、主に植物性食品に含まれ「プロビタミンAカロテノイド」と呼ばれるβ-カロテン、α-カロテン、β-クリプトキサンチン等とがあります。多く含む動物性食品.には、レバーやウナギなど、植物性食品にはニンジンやほうれん草などがあります。

(2) ビタミン D :体内でカルシウムの吸収を促進し、骨の形成と成長を促します。骨粗鬆症予防に積極的に摂取したいビタミンです。

(3) ビタミン E    :抗酸化作用を持ち、老化を防ぐ栄養素となっています。植物油、アーモンドやひまわりの種などの種実類、魚の卵や肝、西洋かぼちゃ、小麦胚芽などに多く含まれています。

(4) ビタミン K :血液凝固因子を活性化するので止血作用に効果があります。納豆に多く含まれます。抗血液凝固薬のワルファリン(ワーファリン)を処方されている人は、納豆は避けます。脂溶性ビタミンは必要量以上に摂取すると肝臓に貯蔵されるので、過度な摂取では過剰症を引き起こす恐れがあるので注意が必要です。

<水溶性ビタミン>
水溶性ビタミンはビタミンという名前がつけられるきっかけとなったビタミンB1や私たちが1番耳にすることの多いビタミン Cをはじめとする、ビタミン B2、ビタミン B6、ビタミン B12 、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ナイアシンの9種類があります。水溶性ビタミンは生体の消化酵素や代謝酵素、また食品中の食物酵素の働きを助ける補酵素として働いています。

(1) ビタミンB1 :糖質の代謝に関わっています。また、神経機能(特に神経伝達)に関わるビタミンです。

(2) ビタミン B2 :エネルギー代謝に関わっています。そのため不足すると成長抑制を引き起こします。

(3)ビタミンB6 :タンパク質を構成するアミノ酸の代謝に関わっています。また免疫系の維持にも重要です。

(4) ビタミン B12:葉酸はアミノ酸の代謝の中でも核酸の代謝に関わっています。DNA合成や造血に重要な働きがあるため、不足すると貧血を引き起こします。さらにビタミンB12は葉酸を細胞に蓄積する働きがあり、葉酸は成長や妊娠の維持に欠かせないビタミンとなっています。

(5) パントテン酸:糖質と脂質の代謝に関わっています。体内においても腸内細菌叢で生成もされています。

(6)ビオチン  :糖質と脂質の代謝に関わっています。さらに抗炎症物質を生成することによりアレルギー症状を緩和する作用があります。

(7)ナイアシン :DNAの修復、合成、細胞分化に関わっています。不足するとペラグラという精神神経障害を引き起こします。

(8) ビタミンC :皮膚や細胞のコラーゲンの合成に関わっています。また抗酸化作用もあります。

水溶性ビタミンは尿中に排泄されるものや腸内細菌叢の変化による不足が考えられるものがあるため欠乏症に注意が必要です。ビタミンは幅広く多くの食品に含まれているためバランスの良い食事を心がける事で過剰症や欠乏症のリスクが減ります。そのためにもバランスの良い食事を心がけましょう。

執筆・編集 中村学園大学 大部 正代
http://www.nakamura-u.ac.jp/

6大栄養素【炭水化物・糖質】
6大栄養素【タンパク質】
6大栄養素【脂質】
6大栄養素【ミネラル】
6大栄養素【食物繊維】
機能性栄養素の種類と効能について

〈出典〉
日本人の食事摂取基準(2015年版)佐々木敏・菱田明監修 第一出版
基礎栄養学 奥 恒行・柴田克己編集 南江堂
食品機能学 青柳 康夫編著 建帛社

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