機能性栄養素の種類と効能について

生理機能成分(ファイトケミカル:フィトケミカルとも呼ばれる)は「第7の栄養素」に位置づけられ、近年非常に注目されています。ファイトケミカルとは、ギリシャ語の植物を意味するファイト(phyto)=植物と、ケミカル(chemical)=化学物質で、「植物性化学物質」のことです、健康維持や生活習慣病予防等に役立ち、体の生理機能を活性化し健康を保つには必須の栄養素です。

代表的なものとしてポリフェノール、カロテノイド、有機硫黄化合物等があります。それぞれ固有の活性作用がありますが、共通しているのは細胞を酸化から守る働きがあり、生活習慣病やがんの抑制効果もあるとされています。

ポリフェノール

ポリフェノールは植物の色素や苦味の成分で、5000種類以上存在します。水に溶けやすく、摂取すると比較的早く抗酸化作用が現れますが、3~4時間で排泄されてしまうため、食事ごとに継続して摂取することが大切です。ポリフェノールはさまざまな食品に含まれているので、多品目の食材を取り入れたバランスの取れた食事を心がければ、自然と多くの種類のポリフェノールを摂ることができます。

  • カテキン

緑茶や紅茶などに多く含まれます。抗菌、殺菌作用、抗ウイルス作用があるため食中毒、インフルエンザや風邪などの感染症から体を守ります。

  • 大豆サポニン

大豆、大豆製品に多く含まれます。糖質の酸化を防いで代謝を促進したり、脂肪の吸収や蓄積を抑えて肥満を予防したりする働きがあります。

  • アントシアニン

ブルーベリーやなす、ぶどう、黒豆等に多く含まれます。網膜の酸化を防いで毛細血管の血行を良くする為、視力低下や眼精疲労等を防ぐ働きがあります。

カロテノイド

カロテノイドは動植物に含まれる赤やオレンジ色の色素成分です。600以上の種類がありそれぞれ強い抗酸化力を持ち、がんや動脈硬化等の生活習慣病を予防する働きがあります。脂溶性なので油と一緒に摂取すると吸収が高まります。

  • β-カロテン

人参やかぼちゃ等の緑黄色野菜に多く含まれます。強い抗酸化力でがんを防ぐ働きがありますが、サプリメント等の単体ではその効果を十分に発揮出来ず、他の食品と組み合わせてバランス良く食べる事が大切です。

  • リコピン

トマト、スイカ等に多く含まれます。抗酸化作用が強く、β-カロテンの約2倍、ビタミンEの約100倍といわれています。

  • アスタキサンチン

鮭、えび、かに、いくら等に多く含まれます。抗酸化作用が強く、紫外線により発生する活性酸素から細胞粘膜を守り、シミ、しわ、たるみを防ぎます。

有機硫黄化合物

有機硫黄化合物はにんにくやニラ等の独特の香り成分の総称です。強い抗酸化力、殺菌・抗菌作用、解毒作用があります。また、血液をサラサラにして血栓が出来るのを防いだり、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を減らしたりする働きもあります。

  • アリシン

にんにく特有のにおい成分です。強い殺菌作用があり、細菌やウイルス等から体を守ります。

  • イソチオシアネート

キャベツ、ブロッコリー、大根等の野菜に含まれます。特にキャベツに多く含まれておりDNAの損傷を抑え異常な細胞の増殖を防ぎ抗がん作用があると言われています。

執筆・編集 中村学園大学 大部 正代
http://www.nakamura-u.ac.jp/

6大栄養素【炭水化物・糖質】
6大栄養素【タンパク質】
6大栄養素【脂質】
6大栄養素【ビタミン】
6大栄養素【ミネラル】
6大栄養素【食物繊維】

(参考文献)
1.新しい実践栄養学・落合敏・株式会社主婦の友インフォス情報社・2014

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