美容・老化防止に働く抗酸化栄養素

抗酸化栄養素ビタミンACE(エース)

活性酸素の働きを抑制する代表的な抗酸化栄養素ビタミンACE(エース)をとりあげてみます。抗酸化栄養素としてよく言われるビタミンACEですが、それぞれ抗酸化作用として物質の安定化、あるいは酸化低下作用としてどのような働きをしているのか見てみましょう。

・ビタミンA

ここでは特にプロビタミンAと言われるカロテノイド(α・βカロテン)を中心に見ていきます。プロビタミンAとは、必要な時に必要な分だけビタミンAに変化するものであり、ビタミンAを摂り過ぎた時におきる頭痛などの弊害を避けられる栄養素です。脂溶性であるカロテノイドは活性酸素の一つである一重項酸素に対して、ビタミンEよりも速い反応速度による消去作用が認められています。しかしながら、私たちの体内では一般的にカロテノイド濃度はビタミンEの濃度よりも低いために、実際の脂質過酸化の進行抑制効果や、一重項酸素の消去効果がどれほどあるのかは完全には明らかとなっていません。
βカロチンはその共益二重結合へのラジカル付加反応が起こり、その結果ラジカルが安定化するものと考えられています。

・ビタミンC

活性酸素の1つであるスーパーオキシドに対してSOD(スーパーオキシドジムターゼ)ほどではないものの消去作用が確認されていますし、また、ヒドロキシルラジカルの消去反応速度が比較的速いことが特徴といえます。
ビタミンCはエンジオール基をもっていて、そのエンジオール基がフリーラジカル物質に電子を与え安定させます。そのかわり、自らの電子を与えるために自らは不安定なラジカルとなってしまいますが、比較的安定的なラジカル状態物質となるので、全体としてはラジカル状態が緩和されることとなります。

・ビタミンE

ビタミンEは脂溶性であり、脂質ラジカルの連鎖反応時に不飽和脂肪酸の代わりに自らが反応することで、脂質過酸化の連鎖反応を終了させます。
ビタミンEはフェノール性の水酸基を持っていて、そのフェノール性の水酸基がフリーラジカル物質に水素原子をあたえることで、その安定化に作用します。但し、連鎖反応により、ビタミンE自身はフリーラジカル状態となります。

—ビタミンC,Eの相互作用—

ビタミンCの抗酸化作用は、フリーラジカル状態となったビタミンEに対しても作用し、再びビタミンEの抗酸化作用を引き出します。よって、私たちの体内では、脂溶性のビタミンEが直接脂質ラジカル(から発生したベルオキシルラジカル)に働きかけて連鎖反応を終了させた後に、ビタミンCにより再生され、再び抗酸化作用を発揮していると考えられています。

その他の抗酸化栄養素

・ポリフェノール

色素・苦味・渋みのもととなる成分であり、色素成分としてのフラボノイド系と、それ以外の成分フェノール系があり、ともに抗酸化作用があるといわれています。水溶性であるために、即効性が期待できる反面、持続性には難があります。また、体内に貯蔵されないために継続的に摂る必要があります。

主な食材としては、大豆・ほうれん草・玉ねぎ・なす・アスパラガスなどの野菜のほか、プルーン・ブルーベリー・柿などの果実、赤ワイン・コーヒー・お茶などの嗜好品などにも含まれています。

また、ポリフェノールの他にも様々な抗酸化栄養素が注目されています。

 

通常でも発生している活性酸素

私たちの体内ではエネルギーを四六時中使用していますが、それはATPというエネルギー源を利用しています。ATP生成の際に必要な電子伝達系エネルギーを生み出す際に、酸素(O2)に電子(水素H)4個を引き渡すことで2つの水(H2O)を生成しています。

ADP+リン酸+電子伝達系エネルギー→ATP

O2+4H→2H20

水は非常に安定した物質状態ですが、各種活性酸素の発生内容を見ながら、その不安定さについて水と比較してしていきます。先程の反応がすべての酸素に対して正しく起きるとは限らずに、酸素に電子が一つしか引き渡されないことがあります。その結果スーパーオキシドが発生します。

O2+H→スーパーオキシド :水と比べて、Hが3つ足りない状態です。

2つのスーパーオキシドにSODが反応し、2つの水素が結びつくことで過酸化水素(H2O2)が生成されます。

2(HO2)+H2→2H2O2 :水に1つ余計なOが結びついている状態です

更に過酸化水素に鉄(イオン)などが触媒として働くことで、2つのヒドロキシルラジカルが発生します。

H2O2+Fe(イオン)→H3O2 :水と比べて、Hが一つ足りない状態です。

 

その他にも、紫外線の増加、ストレスや喫煙習慣などによっても活性酸素が増加すると言われています。

美容・老化防止のための抗酸化栄養素(前編)

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