食材の価格:青果物のサプライチェーン(その2)

前回記事:食材の価格:青果物のサプライチェーン(その1)

私たちは生産者→JA→青果市場→小売店と流れてきた野菜を買う以外にも、道の駅や直売所、あるいはインターネット経由でも野菜を買うことができます。実際調べてみると、市場を通して売買されている野菜が3兆円程度、直売所を経由してくる野菜が約1兆円ということでした。また、意外にも市場で「せり」を通じて取引されている野菜が10%程度だったこともわかりました。

市場経由取引と市場外取引の比較(流通量)
1.それぞれの流通量(価額)について

農林水産省の農業競争力プログラムによれば輸入品を加えた青果物全体に対して卸売市場を経由する割合は約60%、それ以外の市場を経由しない取引が約40%となっています。なお、国産青果の80%は市場を経由して取引されており、中央市場で約2兆円、地方市場で約1兆円の規模となっています。最近の動向としては市場経由取引の割合は徐々に減ってきているものの、金額ベースでみた場合には微増となっており、単価の上昇が数量の減少を補っています。

市場を経由しない取引については、産直取引・契約栽培・直売所・ネット販売などの取引が含まれます。特に最近注目されている産地直売所を通した取引については約1兆円の規模と言われています。

–最近の市場における年間卸価額と市場率通過率の推移– 単位:百万円

重量ベース
農林水産省大臣官房統計局データを基に作成

2.市場経由取引の流通(詳細)

基本は生産者―JA―大卸―仲卸―小売業者の流れとなりますが、実際にどうなっているのか、中央卸売市場経由の場合の流通内容について見てみましょう。

<生産者→大卸>
大卸の集荷青果の60%強が生産者によって原則値付けできない委託集荷であり、残りが買付集荷となっています。

<大卸→仲卸または小売業者>
大卸からはそのうち10%弱が市場外の業者等に第三者販売として販売され、残りの90%が仲卸等の買付人によって市場で値付けされています。そして実際のせりで値付けされるのはそのうちの10%強であり、残りは相対取引となっています。

<仲卸→小売業者>
仲卸は、大卸からの買付のほかにも出荷者から直接買付(直荷引き)も行っています。(直荷引きは全仕入れの約20%)そして小売業者ごとに各青果を再梱包して売り渡します。仲卸の売り上げのうち60%は量販店となっています。

 

食材の価格:青果物のサプライチェーン(その3)

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