「平静さ」を保つための食材 Brain Drives You(Ⅱ)

前回は私たちの「集中力を高め」る伝達物質と同時に「過度な興奮」時に分泌される伝達物質について見てみましたが、今回は「冷静さを保つ」ための伝達物資を見てみましょう。アクセルを踏みすぎたときのブレーキの役目とでも言えるでしょうか?

冷静さを保たせる伝達物質

脳の興奮状態を鎮め、アドレナリンなどの伝達物質の働きを抑制するものとしてギャバというアミノ酸の伝達物質があります。ギャバは呼吸をゆっくりしたものとしたり、快適な睡眠にも寄与してくれます。但し、長期にわたるストレスや大量のアルコール摂取などにより不足してしまいます。

<ギャバを含む食材>
発芽玄米・トマト・なす・アスパラガスなどに多く含まれています。

ギャバはグルタミン酸からビタミンB6の働きにより生成もされます。

<グルタミン酸を含む食材>
かつお節・高野豆腐・きな粉・大豆などに多く含まれています。

タウリンという伝達物質もギャバと似たような作用があります。タウリンは血圧を低下させたり、コレステロール値の低下を促す作用があります。メチオニン・システインなどの含硫アミノ酸などから、やはりビタミンB6の働きにより生成されます。

<メチオニンを含む食材>
魚介類のほかゴマ・高野豆腐などに多く含まれています。

<システインを含む食材>
肉・魚介類のほかにはカシューナッツ・納豆・アーモンドなどの豆類に多く含まれています。

幸せな気分にさせる伝達物質と第二の脳(腸)への影響

伝達物質のセロトニンには、私たちの血圧・消化・体温を適正に保ち、気分を向上させます。また睡眠のリズムをコントロールしてくれる伝達物質のメラトニンの原料ともなります。

セロトニンは腸の蠕動(ぜんどう)運動にも大きく関わっており、腸の活動には安定した気分(活発な副交感神経の活動)が必要です。セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンを材料としてナイアシンやビタミンB6の働きにより作られています。

<トリプトファンを含む食材>
大豆・高野豆腐・ごまのほかに、魚介類にも含まれています。

睡眠時に働く伝達物質

メラトニンは光を感じて、暗くなると脳内に放出され体温を下げて眠気を催します。この1日のリズムをコントロールしているメラトニンは、セロトニン同様に、1日のリズムに基づいて活動している腸にも影響を与えています。

グリシンは睡眠中に脳や筋肉の活動を抑制する作用があります。グリシンはコラーゲンの材料ともなるアミノ酸です。
<グリシンを含む食材>
豚肉・鶏肉のゼラチン部分や魚介類そして大豆に多く含まれています。

ランナーズハイを導く伝達物質

長時間にわたり限界に近い走りをしたときに陶酔感をおぼえること、それがランナーズハイです。これは私たちの脳のなかでエンドルフィンという伝達物質が作用しています。エンドルフィンは脳内麻薬とも呼ばれ、苦しみのストレスから私たちの意識をそらしてくれているのです。実際の効力は、モルヒネよりも強力と言われています。このエンドルフィンはドーパミンと同じようにチロシンを材料として生成されます。

パフォーマンス向上の栄養素(その1) Brain Drives You(Ⅰ)
 

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